千と千尋の神隠し
2007/02/04 22:18 - さ・ざ行
長々と続く石の登り階段、その両脇に蝟集する露台の店は、うろ覚えの記憶の中にある伊香保のような風景。
その店々のちょっと傷んだ外装や、通りの入り口に立つ簡素過ぎる門は、昔訪れた寂れた観光地を思い起こさせる。
そして石段を登り切った場所に建つ温泉宿。
断崖絶壁に建つその建物が空に面している側面には、遙か下までボイラー室や住み込み部屋など、温泉宿の裏方の施設が延々と続く。そしてさらにその眼下には電車が通る。
この建物その町並み。
これは夢の論理で構築された景色であり夢を映像化した世界といえるでしょう。
この時点で、私はこの映画の虜となりました。