オトシモノ
2006/10/01 19:32 - あ行
ただ単に観客の不意を突いて驚かしているだけなのに、観客を怖がらせていると勘違いしている作り手。
ただ単にグロいシーンを提示しているに過ぎないのに、それが観客に恐怖をもたらしていると勘違いしている作り手。
この映画に限らないことですが、全くもってホラー映画の作り手のイマジネーションの貧困ぶりには愕然とします。
ま、Jホラーブームやらいう見せかけの時流に乗って撮られた粗製濫造作品のうちのひとつだからムリもないですかねー。
しかしそういった、雑でいい加減で投げやりでご都合主義なシナリオは、この映画が、まず沢尻エリカ主演ありき、という実はアイドル映画ゆえ仕方のないことなのかも知れなせん。
と、ムリヤリ自分を納得させようとしてみましたが、ここまでひどい脚本を見せられると、本当に暗澹たる気持ちになってきますよ。
ただツルんでるだけで友達なんかじゃない、といった薄っぺらな若者批判。
優等生と不良の寂しい者同士の交流、といった陳腐きわまりないエピソード。
失笑する気すら起きない、まったくもってバカげたラスボス。
薄っぺらで上っ面だけ。穴だらけ。 問題点をいちいち指摘していたらノートが何冊必要になってくるか見当もつきません。
しかも、沢尻エリカが全然魅力的に撮れていない。 フィルムの中で輝いていないから、アイドル映画にすらなっていない。 実に困ったもんであります。