ActionScript 3.0 ゲームプログラミングブック
2006/11/27 20:04 - Flash参考書
ふとしたことから Flash Professional 9 ActionScript 3.0 Preview に手を染めてしまった私ですが、もう元には戻れません。AS3.0 に浸りきった毎日です。
しかし今のところ、AS3.0 を体系的に学ぶためには英語文献に当たらざるを得ず、ドメスティックなランゲージしか扱えない私といたしましては、なかなか AS3.0 に対する理解度が進みません。
もちろん、FumioNonaka.com や F-site | AS 3 、AS3Blog 、そして極めつけの akihiro kamijo と、数多くのサイトやブログで、とても参考になる文献が提示されているのは承知しています。
でも、ディスプレイに表示されるサイトのテキストと、紙に印刷された書籍に文章を較べると、やっぱり書籍の文章に軍配を上げてしまうのは致し方ないところ。
そんな中、流星のごとく現れたこの書籍は果たして福音となるのか否か。
発売前からあちこちのブログでその存在は知っており、ずっと気になってはいました。
しかし、なかなか手を出せなかったのは、こちらのブログの管理者の直感と同じ理由からです。
とは言え、やはり、唯一の日本語書籍というのは抗いがたい魅力。
立ち読み中、若干の不安を残しつつも、結局買ってしまいました。
で、一通り読んでの感想ですが、半分は買って良かったけど、半分は失敗したかもなぁ、というのが正直なところ。
やはり題名にあるとおり「ゲームプログラミング」をコンセプトにした構成が、自分としてはネックになりました。
まぁでもそれは承知の上で買ったんだから、その点で異を唱えるのは筋違いというものです。
それよりも、この本の対象がどういう層なのか、他言語でプログラミングを習得した者なのか、それともプログラミングはズブの素人なのか、いまいち判然としません。
for や while のループ、インクリメントとデクリメントについては、かなり詳しく説明しているかと思えば、ビット演算子はかなりラフな説明だったり、後半 Socket でチャットだの、ウェブカメラの制御だのと一足飛び過ぎて、すごく歪な感じを受けます。
加えて、今まで自分が書籍やサイトのソースで見てきたものに較べると、コーディング手法にもかなり違和感を感じます。
例えば P77 Dice.as のコードの b) の部分における this.ikasama = ikasama の this の使い方など。
まぁでもその辺は、自分的にはスルーしてオッケーな部分なのでまぁいいでしょう。
それよりもせっかく買ったんだから、役立つ部分に目を向けたいと思います。
自分としては以下のようなものが参考になりました。
- クラスパッケージの一覧と説明( P55 )
- DisplayObject の継承関係( P90 )
- Loader 、URLLoader のイベント種別の一覧と説明( P170、P174 )
まぁ、こういったことは ActionScript 3.0 Language Reference を当たれば書いてありますが、紙メディアに日本語で記述されているという点はやはりポイント高し。
この本の使い方としては、AS2.0 をある程度理解している人が、AS3.0 ではどういう記述をするのかをちょっと参考にする程度の、付かず離れず的な接し方がベストなんじゃないでしょうかね。
それ以上の深入りは止めといた方が無難な気がします。