オブジェクト指向でなぜつくるのか
2007/01/10 22:12 - Flash参考書
オブジェクト指向が話題にのぼり始めた頃、私も解説本を読んでみましたが、その比喩には大いに悩まされたものです。
犬という生物学上の種が親クラスだとすると、その犬クラスを継承してポチやタロ、ジロといった個別の犬のクラスが作れる、というあの比喩。
本書でいうところの「混乱その2-比喩の乱用( P26 )」に思いっきり幻惑されたわけですが、当時、私は Perl くらいしか使っていなかったし、そもそも職業プログラマでもないので、オブジェクト指向ってよく分かんないなぁ程度の認識にとどまり、それ以上の深追いはしませんでした。
そして時は流れて現在。
バイブルと呼ぶべき素晴らしい書物に出会い、Flash のアクションスクリプトによるプログラミングには、クラスなしではいられない私ですが、アクションスクリプトも AS3.0 で更にオブジェクト指向の度合いが深まったことですし、ここらで一発、オブジェクト指向の再履修でもしてみますかね、と思い、この本を読んでみたワケです。
いやぁ勉強になりました。
かつての解説本の説明がなぜ分かりづらかったのか(第1章、第2章)、オブジェクト指向独自の概念はどういう風に理解したら良いのか(第4章)、ということが分かりやすく書いてあり、トラウマが克服できたような気がします。
作麼生「クラスとはこれ何ぞや」
説破「まとめて、隠して、たくさんつくるもの也」
作麼生「継承とはこれ何ぞや」
説破「クラス定義の重複を排除する技也」
なるほどそういうことだったのか、とオブジェクト指向に抱いていたモヤモヤがかなり解消されました。
また、オブジェクト指向によるメモリ管理の解説(第5章)も、なかなか興味深く、今後のアクションスクリプトプログラミングへのフィードバック度がとても高そうな予感がします。