いちばんやさしいオブジェクト指向の本
2007/03/05 20:58 - Flash参考書
オブジェクト指向関連の書籍を何冊か読んで、その概念が何となーく分かったつもりでいますが、過去、構造化プログラミング言語を扱ってた時間がそれなりに長かったワタクシといたしましては、アクションスクリプトをコーディングしているときに、構造化プログラミング的な記述をしてしまうんじゃないかという疑念をいまだに感じ続けています。
まぁ要はオブジェクト指向をものにしていないってコトなわけですが、そんな私にこの本は、オブジェクト指向について、あらためていくつかの点を再認識させれくれました。
- 第3章「プログラミング言語進化論」
- 第4章「抽象化と分割の歴史がもたらしたもの」
この二つの章が、自分にとってはとても有意義でした。
これらの章ではプログラミング言語の歴史を概観が記述されています。
プログラミング言語の進化を辿ることで、構造化プログラミングの問題点と、その問題点をオブジェクト指向はどう解決しているのかということをあらためて確認することができました。
そして P137 から始まる「メッセージの送信」という節が、これまた実に有益。
- オブジェクト指向におけるシステムの実行とは、オブジェクト間をメッセージが流れることである
- それはオブジェクト間のメソッドの呼び出しであり、その呼び出しは、あるオブジェクトから次のオブジェクト、それからさらに別のオブジェクトと次々に連鎖的におこなわれる
- その順番を決めるのはオブジェクト自身である
- main() を持つプログラミング言語では、システムの主要な振る舞いを main() に記述することもできるが、 それは構造化プログラミングの考え方である
ちょっと気を抜いていると、すぐ 4. のような記述をしてしまいそうになる自分としては、常にこれらのこと気を配りながらコーディングをせねば! と襟を正す良い機会になりました。
また、世間一般で使われている「オブジェクト指向」という言葉には、「オブジェクト指向分析」と「オブジェクト指向プログラミング」の二つの意味があることも、今まで読んできた本から薄ぼんやりと理解していましたが、この本を読んであらためて強く認識しました。
自分としては、プログラマーを生業にしているわけじゃないんで「オブジェクト指向分析」に手を広げる必要もないし、ヘタに広げると混乱するだけだから、その考え方だけ理解できれば充分。
「オブジェクト指向プログラミング」についてさらなる学習を進めていこう。
この本を読んで、自分のとるべき道が、あらためて見えてきました。