亡国のイージス
2006/02/07 20:31 - は・ば・ぱ・う゛行
それなりの年月、特殊機関で受けてきた過酷な訓練の成果が、「撃つ前に考えろ」などという甘っちょろい一言で一瞬に消し飛んでしまうとは、DAIS教官も訓練室で号泣していることだろう。
守るべき日本国民の大量殺戮をも辞さず、という自らの死よりも重い覚悟が、「息子さんの死は利用されたもの」などという思いつきの一言であっけなくひっくり返るとは、息子も草葉の陰で慟哭していることだろう。
如月は元々は味方である人間と根っから敵である人間とを区別できないほど応用が利かないのか。
宮津は北朝鮮テロリストの言葉を何の疑いも迷いもなく受け入れるほど暗愚なのか。
登場人物の行動原理がどう考えても常識的にあり得ない。 だからどんな場面をどう積み重ねようと物語に説得力が生まれない。
「どんなにみっともなくてもいい、生きろ、死ぬな」というセリフの後に、ダイビングキャーッチあ~んど脳みそドバーっというギャグみたいな死を平気で描ける原作者(もしくは脚本家)の精神構造が全く理解できない。
でも「ローレライ」や「戦国自衛隊1549」よりはまだマシに見えたのは、監督の力量なんでしょうか?