ディープ・ブルー(2003)
2006/02/10 21:38 - た・だ行
まるで一匹のゲル状生物であるかのようなイワシの群れの動き、シャチに弄ばれるアシカの仔、海原を飛び跳ねるイルカの大群。
その映像のひとつひとつには、大いに目を見張るものがあります。
だけど構成が全然なっちゃない。 例えるならば、週1でTV放映されている長寿海洋ドキュメンタリー番組の過去5年分から山場だけ取り出して無秩序にツギハギした、ってなブツ切れ感が映画全体を覆っている。 全体を貫く筋というかテーマというか、「芯」がない。
加えて映像演出面と音声演出面でも問題がある。
あのすばらしい映像に対して、スローモーションを多用する意義がどこにあるというのか。まったく理解できない。
劇伴は騒々しいうえに陳腐。発光生物の明滅シーンで「ピカッ」なんて効果音入れるに至ってはもう唖然とする以外なすすべがない。
せっかくのド迫力映像が、演出のセンスのなさのおかげですっかり台なし。
こういう力強い映像は、何の加工も施さずにナマのままで見せれば、 その骨太感で観客を圧倒できるということに、制作者は気づかなかったんでしょうか。 とってももったいないことです。
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