広告批評 2007 JUL NO.316
2007/07/18 20:24 - Flash参考書
今回の Flash 参考書は ActionScript コーディングとは離れます。
私の「広告批評」に対するイメージといえば、CM の解説ページ(今回実際に手にとってマジマジと見てみたら「今月の新作CM 50連発!」というコーナーだそうな)がある書籍という程度の貧困なものでした。
先日、PC ショップの書籍コーナーに発見し、思わず目を惹かれました。
表紙には「特集 Web広告10年!」の文字が躍っています。
その世界に身を置いていないシロウトコーダーのワタクシといたしましては、Web 広告そのものや、その歴史的側面などに対する知識はほとんどないんですが、なんとなく中を見てみると……
中村勇吾さんのインタビュー(「ウェブの美をいかに伝えるか」)が載っているじゃあありませんか。
即買い。
9分割モナリザのグニョグニョしたモーションに目も心も奪われた私は、それ以来の中村ファン。
yugop.com で提示されている計算によるモーションの美の数々は実にすばらしいですよね。
画面の中である動きを作りたいとして、まずそれはどういう仕組みでモノが動くのかという、ルールというか秩序から考えるんです。
(中略)
法則をデザインしているっていうんですかね。 何かの結果をデザインするんじゃなくて、何かが生まれてくるいろんなルールの集まりを組み合わせて、なんとかしようみたいなところはあります。
彼我の作品の完成度の高さには雲泥の差がありますが、私もそういう方向性を求めて今までコーディングをしてきました。
その他にもいろいろと示唆に富むその発言は実に参考になります。
全12ページ中インタビュー本文部分が8ページで、その合間に「Works of Yugo Nakamura」という見開き二つ分、計4ページのビジュアルページがあります。
紙という視認性の高いメディアに、見開きという最も開けた形態で一覧表示されたウェブスナップショットは眺めているだけでも楽しい。
tha ltd. でそれらの業績に実際にアクセスすることができますが、ディスプレイ上ではなく、紙の上に綺麗に並べられた静止画を見ていると、実物を見るのとはまた違った形でイマジネーションを刺激されますよね。
実に有益な12ページでした。
この書籍を買う前に、別の本屋で Pen という雑誌を見つけ、それも即買いしていましたが、それについては別の機会にでも。
なお、本やTVなど、各種メディアで露出続きな様子がご本人のブログにエントリーされています。