Adobe Flash CS3 詳細! ActionScript 3.0 入門ノート
2007/08/30 21:46 - Flash参考書
全国の ActionScript 3.0 ユーザーが待ちに待った本。
スクリプタならハッキリ言って即買い必至。
それがこの「Adobe Flash CS3 詳細! ActionScript 3.0 入門ノート」です。
この書籍は、ActionScript 3.0 を主題にしたものとしては、本邦では第2冊目となります。
「Flash プロフェッショナル・スタイル CS3対応」は ActionScript 3.0 単独の書籍ではないので、私はこの本を2冊目の日本語書籍とカウントします。
第1冊目である「ActionScript 3.0 ゲームプログラミングブック」は『ゲームを作る』という目的にそって書かれた本であり、逆引き的な構成をとった応用系のものでした。
2冊目の日本語文献であるこの本は、Flash プログラミングの固有性や ActionScript 2.0 から 3.0 になって変わった点などから始まって、ActionScript 3.0 の言語シンタックス、クラス、イベント処理と、順を追って体系的に書かれています。
プログラミング言語を覚えるにあたって書籍を活用する場合、まずはこういった体系的な学習ができる書籍を読んでアウトラインを掴んでから、前者のような特化した書籍を読む、というのが個人的には好ましいと思っています。
待ってましたよ、こういう本を。 渇望してましたよ、こういう本を。
ただ欲を言えば、構成面で惜しいかなぁと思う部分がなきにしもあらず。
前書きにも書かれていますが、サウンド、FLV、ビットマップ処理についての解説がない。
まぁこれは、「ActionScript 3.0 の多機能さ」と「この本は『入門書』という位置づけである」といった点を考えれば、割愛されたことも納得できます。
というかむしろ、これらを割愛した強い意志とその決断力には賛辞を送りたい。 限られた紙数では取捨選択が大事ですよね。
でも、だったら、第6、7、8、12章は無くてもかまわなかったんじゃないのかなぁという気がします(第12章については前書きにこの章を設けた理由が書かれていたのを読んだ上で、なお抱いた印象です)。
少なくとも第6章と第7章はどっちか一方で充分でしょう。
あるいは、はじめから分冊を前提にした発刊を構想してもよかったんじゃないでしょうか。
入門編として「シンタックス編」「クラス編」、発展編として「メディア編」「ビットマップ編」「サーバーサイド編」の五分冊とか。
でもまぁ、これはその著者それぞれのポリシーがありますからね。
とにかく、1~5章はとても有益です(ただ4章に関しては、他のオブジェクト指向およびそのプログラミングの考え方について書いた本を何冊か読んでおいた方が良いかもしれません。個人的には「オブジェクト指向でなぜつくるのか」がオススメ)。
そして9~11章も重要です。外部データの読み込み処理は必須ですよね。
この本で ActionScript 3.0 についての基礎をしっかり学んでおけば、いろいろな局面で大いに役立つこと間違いなし。
それがこの「Adobe Flash CS3 詳細! ActionScript 3.0 入門ノート」です。