『2008 ADC展』
2008/07/27 19:59 - アート巡り
昨日(2008年7月27日)はギンザ・グラフィック・ギャラリーへ行ってきました。
現在開催されているのは『2008 ADC展』(開催期間:2008年7月4日(金)~30日(水))です。

以前、東京タイプディレクターズクラブ主催による「東京TDC賞」2008の入賞作品を展示する『08 TDC展』が、やはりこの ggg で開催されているので見に行った、ということを当ブログに書きました。
今回は東京アートディレクターズクラブによる、グラフィック・広告作品の最高峰をを決める「ADC賞」入選作品の展覧会です。

今回気になった作品は二つ。
まず一つめは「WATER LOGO」
以前、どこかでこの作品を見たことがあります。 傾斜のある布地から水滴がジワジワ滲み出してくるものですが、その水滴は文字列を構成するドット状に配置されています。
水滴は滲み出し続けているので、当然、閾値を超えたとたん滑落をはじめます。 雨滴が窓ガラスを伝って流れてるようなもんですね。
しかし窓ガラスと違い、この傾斜のある布地は強い撥水加工が施されているということで、流れる水滴はペタッと平板化せず球の形態を保持し続け、それがなかなかに美しい。
またまた自分事に引き寄せますが、ドットタイポを構想している私としては、興味深く拝見しました。

二つめは「フローティングクロック」
ラベルを良く確認してこなかったので、どこによるグラフィックもしくは広告かは分かりませんが、朱色のアナログ時計を地面に投影するものです。そのアナログ時計は一つきりの静止画像ではなく、複数の時計がモヤモヤ動いたり消えたりとダイナミックに動き回ります。
投影された像であるので、手で掬い取るようにしたり、あたかも腕時計をしているかのように腕をその映像に向けて動かしたり、といったユーザ参加もできるわけですね。

これらの二つはいずれも現物展示ではなく、ディスプレイにその映像を流す形で展示されていました。
グラフィック、広告の作品展なので他の作品では、ポスターやパッケージなどの現物が展示されているものがあります。
にも関わらず、現物ではない映像展示に引き寄せられる私というのは、静止画像よりも動くモノが好きなんだなぁと、自分の嗜好を改めて認識することのできた展覧会でした。
ところで、この『2008 ADC展』、ggg で展示されているのは入賞作品のうちでもADC会員作品だけとのこと。
そしてADC賞というのは非会員でも選考対象になるらしく、その非会員作品の展覧会が同じ銀座にあるクリエイションギャラリーG8という場所で開催されているそうです。
つまり『2008 ADC展』というのは ggg と G8 の二カ所同時開催で、二つを見ることでその全貌が分かる展覧会らしい。
ところが!
クリエイションギャラリーG8というのは土・日・祝日が休館で、開館時間は11:00~19:00です。
地方在住在勤者は見に来んな、っていうことかい。 実に排他的な展覧会場ですね。怒りを禁じ得ません。 リクルートは文化事業を担う気概も覚悟も持ち合わせていないようです。
そう言や休館絡みでもう一つ注意点をば。
以前、ggg で中村勇吾氏展覧会があるということを、やはり当ブログで書きました。
今からとっても楽しみなわけですが、この ggg。実は日曜・祝日が休館です。
仕事休みだから見に行くかとウッカリ銀座へ出向いたら思わぬ無駄足を踏むハメに陥る可能性があります(オレだよオレ)ので、充分ご注意のこと。
なお、今回 ggg に行ったのは、展覧会を見る他に、もう一つ理由がありました。
それは中村勇吾氏展覧会のチラシをゲットすること。 しかし数日前に pdf が公開されたんですよねー。
でも pdf もいいけれど、チラシの現物も見たいなー、と思ったのでちゃんとお持ち帰りしてきましたよ。