『「祈りの痕跡。」展』他
2008/08/18 21:58 - アート巡り
既に述べたとおり、平成20年8月14日は六本木へ行きました。
メインは「Flash OOP Japan イベント 2008」への参加だったんですが、どうせ六本木に行くのなら…… と多少なりとも興味がそそられた展覧会等も併せて見てきました。
今回はそんな話。
エリアは六本木ミッドタウン。ここで三つの展覧会を見ました。

まずは DESIGN HUB で開催されている「デザインスクールリーグ2008 デザインと新価値創造展」(2008年7月26日(土)~8月17日(日))。
実はこの企画展はまったく興味なし。
じゃあ何で行ったのかというと、次回の企画展として「アジアデジタルアート大賞」(2008年8月23日(土)~9月7日(日))というのが予定されており、 それを見に行くときのため場所を確認した次第です。
出展者にとっては失礼極まりない話ですね。
次は展覧会のメイン、21_21 DESIGN SIGHT へ向かいます。
これまたずいぶんと開放的な場所にありますねー。 炎天下にも関わらず気分が清々しくなりましたよ。

ここでは現在、「祈りの痕跡。」展(2008年7月19日(土)~9月23日(火・祝))が開催されています。
世には本好きという人種が存在します。
本が好きといっても、書かれた内容には一片の興味すら持たず、
そのような人たちは
そも、本の存在意義は何かと問えば、
本来メインであるコンテンツはどうでもよくて、美本・珍本・稀覯書といったものに心惹かれる人々がビブリオマニアなわけですが、この展覧会のディレクターである浅葉克己というデザイナーさんは、さしずめ
さすが東京 TDC 理事長にしてタイポグラフィの第一人者。 文字という存在への偏愛の度合いが唯事ではありません。実に素晴らしいです。

この展覧会では世界各地、古代から現代までの文字と言う文字が網羅されているのではないか、と思わせるくらいいろいろな文字が展示されています。
アジア各国の文字22種類や、世界各国の新聞を使って30種類の文字を紹介。
また、レプリカがほとんどでしたが、古代の文字が刻まれた媒体ごと(甲骨文字なら亀の腹の甲羅、ヒエログリフなら巨大な大理石。など)展示されており、美術展というよりもむしろ博物館と呼ぶべきその展示物の数々には圧倒されます。
「TVチャンピオン」や「大改造!!劇的ビフォーアフター」を見ていて心が打ち震えることってありますよね。
一つのことを極めつくした匠やマイスター、エキスパートといった人々は実に輝かしい存在です。
この展覧会での私の激萌ポイントは アンドレアス・ミュラーの For All Seasons。 2005 TDC賞のグランプリ作品ですね。 コンピュータによるモーションタイポグラフィ。オレ的には秋がベスト。 実行ファイルとして配布されているので、自分のマシンでやってみることも可能ですよ。
そして最後はこれまたその道の偉大なる第一人者の方の展覧会です。
ミッドタウンのとば口にある FUJIFILM SQUARE で開催されている「栗林 慧写真展~躍動する小さな生命(いのち)たち~」です。

かつては ハイスピードカメラを使い、昆虫の飛翔の瞬間を切り取り、近年は虫の目レンズ(超深度接写)という特殊レンズを使い、被写体である昆虫への超接近で世界を瞠目させる、昆虫写真の第一人者栗林さんの写真展。
会場がアートスペースという性質上、美術館でおこなわれるような大規模な展覧会ではありませんが、けっこう充実してますよ。
町の虫好きとしてはワクワク。
ジグモが餌であるアリやダンゴムシを捕まえる瞬間や、ヒキガエルの口から伸びた舌がハチを捕まえる瞬間に驚嘆し、カマキリ、バッタ、ゾウムシ、カブトムシなどの弩アップに激萌。 いやあ昆虫って本当にいいもんですね。
と、これらの展覧会を堪能したワタクシは、そのままヒルズまで移動し、「Flash OOP Japan イベント 2008」会場へ向かったのでした。