『ジョン・エヴァレット・ミレイ展』
2008/10/21 22:19 - アート巡り
平成20年10月18日展覧会巡りのトリは渋谷です。
こないだ「エルゴプラクシー」という、ちょっと昔のアニメをDVDで見ました。
その第14話が「あなたに似た誰か/ophelia」というタイトルでして、キービジュアルとしてジョン・エヴァレット・ミレイの「オフィーリア」が引用されていたのです。
なんたるシンクロニシティ。今渋谷に「オフィーリア」来てるじゃない、ってなワケで『ジョン・エヴァレット・ミレイ展』にも行ったのでした。
土曜日に行って失敗したなぁ、平日に休暇取って行くべきだった…… というのが正直な感想。
展示されていた絵自体はとても素晴らしかったんですが、その絵を見るまでの過程が酷過ぎ。
まぁ会場入りしたのが、閉幕間際の土曜日の、しかも16時くらいだった私が悪いと言われれば、うーんそうかなぁ…… とも思うんですが、人が動かないにも程がある。
入場して最初のコーナーに「オフィーリア」が展示されているんだけれども、ここがもうメチャ混み。 12枚目の「木こりの娘」から先が30分経過してもピクリとも動かねぇ(「オフィーリア」は17枚目)。 確かに大入りは大入りだったんだけど、展覧会場の構造的な問題もあるんじゃないのかなぁ……
「オフィーリア」が展示されているブロック以外はかなり空いていて、絵を近寄って見たり離れてみたりが自由自在でしたよ? 客は「オフィーリア」以外眼中なしってとこなんですかね。 おかげ様で感動も50%減ですよ、ええそうですとも。
そういった、若干の不快さはあったんですが、とはいえ、やはり「オフィーリア」は凄かった。
夏目漱石も「オフィーリア」には特別な想いを抱いていたらしく「草枕」の中で「風流な土佐衛門」と称しています(第七章)。 もっとも漱石はあまりこの絵が好きではないようですが…… それはともかく、夏目漱石の100年後にその同じ絵の前にオレ様も立っているんだなぁ、と思うと感興もひとしおというもの(俗物)。
いや実際スゴイんですよ「オフィーリア」。 絵の密度、色の深さ、画面構成。描かれている物の美しさ。 オフィーリアの頬の赤はとりわけ美しく感じました。
やっぱ伝統的な写実性の高い油彩画は良いですよねぇ。
タブローこそが芸術の正統であり王道である、ということをまざまざと見せつけてくれる素晴らしい展覧会でした。
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「オフィーリア」画題
夏目漱石「草枕」文庫本いろいろ
エルゴプラクシー DVD
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