スウィート・ノベンバー
2006/03/29 20:29 - さ・ざ行
死へ至る心理経過の第二段階に突入し、自分が死ぬことへの憤り、生きている者に対する恨み、理不尽な運命への苛立ち、といった負の感情に潰されそうな自我の均衡を保つために取った手段。
それは他人を見下し自分を高みにあげるという傍迷惑な自己正当化。
その結果、手当たり次第に行きずりの男たちに「あなたを救ってあげる」などと意味不明な言葉をいきなり投げつけ、翻弄し、不幸のどん底に叩き落とす。
そんな手に負えないイカレ女が一方の主人公。
そしてもう一方の主人公は、そんな性悪女に運悪く引っかかってしまい、家も恋人も職も社会的地位も何もかも失ってしまう敏腕広告マン。
女の底意地の悪さと男のお人好し加減を思いっきり見せつけてくれる映画。
ラストでの自分に陶酔しまくった悲劇のヒロインぶりは必見。思いっきり失笑できます。
スポンサーサイト