F-site セミナー「ActionScript最前線」(2)
2008/11/17 21:32 - AS3.0
平成20年11月15日(土)の F-site セミナー「ActionScript最前線」、Progression 3 以外の講座は以下のようなものでした。
demo2「やさしいAS3入門」
私は AS2 から AS3 になって、10倍は簡単になったと感じているんですが、AS3 は敷居が高いという話をよく聞きますね。
まぁおそらくタイプ量がとても多くなったことがその主な原因だと分析するんですが、この講座は、AS2 に馴染み過ぎてしまったが故に AS3 に対しては及び腰なユーザに向けた話です。 よって私にとっては全く意義のない内容だったんですが、話の趣旨はかなり示唆に富む内容でした。
AS3 に対して及び腰になる理由として以下の三つを挙げ、それぞれにこうすれば取っつきやすくなるよ、という提案が演者である森さんからなされました。
1. クラス
「クラスが難しい? クラスを使わないで、今までどおりのタイムラインに書くスタイルでオッケー」
私としては、クラス無くして何が AS3 か、というところなんですが、取っつきとしては充分アリなスタイルですよね。
2. ボタン
「ボタンアクションの記述が分かりづらい? addEventListener を『に』と読み替えてみよう」
この項目については詳細なレポを書いている方がおられます。 そちらをご参照ください。
3. 外部 AS ファイル
「外部 AS ファイルが分からない? タイムラインにコピペすればイイじゃない」
他人が書いた外部 AS フィアルをタイムラインにコピペして、自分の手でプログラムを動かしてみよう。 でもそのままコピペしたらダメだよ、タイムライン記述には不要なコードがあるからね、という話。
これはとても重要な提案であると考えます。
「学ぶ」の語源は「真似ぶ」であるといいます。学習は模倣から始まります。
たとえコピペとは言え、自分が書いたコードが実際に動く様を見れば達成感が満たされます。
そういう細かい達成感を積み重ねることで、徐々に徐々にと AS2 的知識を AS3 的知識へ翻訳していけば、外部 AS クラスの理解も深まろうというもの。
これこそ学習の本質。 私には不要ですが、実に的確な提案だと感じました。
なお、この提案についての賛意はこちらもご参照あれ。
demo3「アドビ最新情報!」
Flash CS4 の新機能について Adobe の西村女史から説明がなされました。
実際に Flash CS4 を起動して、このページにあるオブジェクトアニメーションやネイティブ 3D、インバースキネマティックなどの動く様子を拝見しました。
インバースキネマティックすごいね。
ところで Flash CS4 は xfl というファイル形式を使うことで InDesign や After Effects との連携がおこなえるんだそうです。 ゆくゆくは .fla ファイルから .xfl に移行し、最終的には .fla ファイルは無くなるんだそうです。
demo4
「Flash Player 10で新たに加わった3Dの行列とベクトルを使ってみる」
f-site スクリプト系セミナーといえばお馴染み、野中文雄先生のお話。
配列の Vector クラスと Matrix3D クラスの二つのクラスについての説明です。 あと、Matrix3D の前提知識ということで数学における行列の乗算についても。
セミナー資料が既にアップされているので、詳しくはそちらをご参照ください。
これらのクラスについては、私もいろいろと検証をしています。 Astro カテゴリーの初期のエントリーをご参照いただければ幸い。
ところでこの Vector というクラス名は何とかならなかったんですかね。 数学のベクトルと紛らわしくてしょうがない。
ActionScrit 3 では数学のベクトルは、二次元ベクトルが Point クラス、三次元ベクトルが Vector3D というクラス名だから、コンピュータが見れば間違えようもない全くの別物だけど、人間にとっては Vector と Vector3D は紛らわしい事この上なしですよ。