レッドクリフ Part I
2008/12/02 20:56 - ら行
いつどんな状況で鳩が飛ぶのかばかりが気になってストーリーを覚えていません!
というのはウソですが、三国のうちでも呉が主役という視点は今まであまり出会った記憶がないのでちょっと新鮮に感じました。 監督が自分の姓と同じだから主役にしたんだろうか。関係ないか。
ところでオレ様ちゃん的には戦闘シーンは100点、その他はマイナス100点。 観ていて盛り上がったり盛り下がったり、何かだとってもテンションの浮き沈みが激しい映画となりました。
それにしてもイカンと思うわけですよ。
呉がお人好しすぎる。
箏の合奏で心を通わせてんじゃねーよ公瑾。 他国の軍師に友情だなんてな~に甘っちょろいこと言ってんだ。 それに大都督ともあろう者が、同盟国の将軍に過ぎない輩の盾になって雑兵の矢を受けるなんてあり得ぬ。
三国志の魅力のひとつは権謀術数ですよ、肚の探り合い、嘘の付き合い騙し合いですよ。 だいたい演義では周瑜が魏軍と戦う気になったのは、諸葛亮の嘘八百に焚きつけられて激昂したたからじゃんか。
綺麗事ばかりで興醒めです。
やっぱりイカンと思うわけですよ。
なんであんなベタ甘のラブストーリーなんですか。
それに小喬を出すんなら大喬も出さなきゃダメでしょーが。 しかもなんでいきなり「一人の女のために戦を始めるとは……」なんてセリフが出てくんの。 赤壁の戦いだっちゅーの。トロイア戦争じゃねーちゅーの。
やはり三国志は男のロマンですよ。戦いですよ。 もっと戦闘シーンを描いてくれ。 笛を吹く子供とか馬の出産なんか要らん。虎も要らん。
まぁこの映画、やはりメインマーケットはアメリカを設定しているんでしょう。 それゆえ、如何にも白人が好みそうな腑抜けた改変をしたくなるのも分かります。 でも東洋人としては、三国志演義がこんな昼メロみたいなチャラい話に成り果てるなんてちょっと悲しくて寂しい。
そんなこんなでストーリー的にはかなりガッカリ度が高いんですが、戦闘シーンのスペクタクルっぷりには痺れたですよ。
関羽、張飛、趙雲の三人の一騎当千ぶりを見ていると「三国無双」が荒唐無稽と思われなくなってくるから恐ろしい。 うひょーかっちょいー!
そしてなにより八卦陣。あれって奇門遁甲八陣の図ってヤツですよねぇ。 奇門遁甲というとオカルトじみたモノしか触れたことがないんですが、この八卦陣は史実的に則ったものっぽくて萌えた。
入り組んだ塀のような盾の群れが変幻自在に動いて敵を包囲するかと思えば、突然開いて味方の英傑が出てきて敵を叩きのめす。
倒れた敵兵がいるとサッと盾が上に動いて、下の隙間から鉤が出てきて盾の内部に引きずり込み、内側に控えていた兵士が槍で突き殺す様はまるで獲物を食らう食虫植物の残虐さのよう。
血湧き肉躍るとはまさにこのこと。
後編では苦肉の計や連環の計といった計略や、矢10万本の用意や東南の風を呼ぶ祈祷といったハッタリ、そして赤壁の戦い最大の見所である大水上戦と大いなる火計。 それらの大スペクタクルをせびとも観たい。
人間ドラマは、生ぬるーいのじゃなくて硬派なヤツをお願いします。
でも予告編を観る限り、曹操と小喬のよろめきシーンは確定のようでちょっと意気消沈している私です。
参考アフィリエイト
書籍
演義(徳間文庫)
正史(ちくま学芸文庫)
- 正史 三国志〈1〉魏書 1
- 正史 三国志〈2〉魏書 2
- 正史 三国志〈3〉魏書 3
- 正史 三国志〈4〉魏書 4
- 正史 三国志〈5〉蜀書
- 正史 三国志〈6〉呉書 1
- 正史 三国志〈7〉呉書 2
- 正史 三国志〈8〉呉書 3
- 正史 三国志 全8巻セット
変わり種
DVD
人形劇 三国志 全集
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