1408号室
2008/12/21 20:22 - あ行
「過ぎたるは及ばざるが如し」
この映画には、この諺がピッタリ。
ホラー映画ってエモーショナルな側面の匙加減が出来を左右する繊細な映画だと思うんですよ。 ところがこの映画は例えるなら、チョコレート作ろうとしてカカオ以外は砂糖だけを投入している感じ。しかも必要量の50倍以上も。
洪水だの積雪だの、いくら何でもやり過ぎで萎える。 全然怖くない、てゆーかコメディ通り越してギャグ映画でしょコレじゃ。
ところでこの映画、説明が不十分な気がします。 意図的に観客に委ねようとしたのか、それとも脚本家だダメなのかは判断しかねますが、分かりやすさが信条のハリウッド映画としてはなかなか珍しいですね。
ここはどういうことなのか、なぜそうなるのか、といったことの因果がハッキリ描かれていないので、その分、観客が想像する余地があります。
たとえば、主人公がこの事件に首を突っ込む契機となる絵葉書を送ってきたのは誰なのか。 あるいは、サミュエル・L・ジャクソンはただの人間なのか、それとも邪悪の化身なのか。 そして、主人公は本当に部屋から解放されたのか、それともまだ悪夢の中なのか。
どちらにも解釈が可能な描かれ方がされています。
まぁ観客に考えさせる映画といえば聞こえは良いけど、単なる分かりづらい映画かもね。 見終わった後、わざわざ考えようと思うほど出来の良い映画じゃないのがそもそも致命的な欠陥とも言える。