高橋コレクション二題(1)『草間彌生展』
2009/06/22 21:30 - アート巡り
シュルレアリスムの次はコンテンポラリー。 西高島平から都心へ戻ります。
お目当ては現在二箇所で催されている高橋コレクションの展覧会、「ネオテニー・ジャパン」と「草間彌生展」です。
高橋コレクションと言えば、私のようなシロウトでもその名を耳にしたことがあるという、美術界ではとても有名なコレクションですね。
さーて上野と日比谷とどっちから行ったもんかなー、と思ったんですが、美味しいものは最後まで取っておくワタクシは規模の大きな展覧会を後にします。
というか、私コンテンポラリーアートには非常に懐疑的でありまして、いかに知名度の高いアーチストである草間彌生とは言え、オレ感性的に外す可能性が高い。
かつて「夜行」というマンガがありまして、そのマンガは夜行電車の中で、駅弁のおかずをどういう順番に食べると一番充実感が味わえるかということを延々と実践する男の話で、カツだと思って最後まで楽しみに取っておいたものが実はタマネギのフライだったため、とてつもない絶望感に打ちひしがれるというオチなんですが、たかが駅弁をさも人生の重大事であるかのように述べるその語り口があまりにもステキ過ぎて、その登場人物が味わった悲しみに共感したものです。
大杉漣主演で「世にも奇妙な物語」で映像化もされています。 「夜汽車の男」でググると見られます。 大杉漣はホントにすばらしい役者さんですね。地獄大使見たいなー。
まぁこれはあまりにも大げさですが、でもこれに近い思いはしたくない。 一人の作家の展覧会よりは、いろいろな作家の作品が展示されたもの方を後にした方が無難だろうと考えた次第。
てなわけで、西高島平から再び三田線で三田まで戻り、浅草線に乗り換えて新橋へ向かったのでした。
新橋駅を出て、クリエイションギャラリーG8とギンザ・グラフィック・ギャラリーを流し見ながら銀座を抜けて有楽町まで歩きます。
先だって『テオ・ヤンセン展』の特設コンテナが設置されていた日比谷パティオの斜向かいのブロックがお目当ての場所。 平成21年4月25日にオープンした「高橋コレクション日比谷」という施設です。
イカし(レ?)た外観です。
スペースはそれほど広くはないんですが、雰囲気は良いですねぇ。 展示作品は絵画とオブジェが併せて30点弱。
「かぼちゃ」がありました。オレ的にはそれで満足。 色は黒と山吹色、塗りはドットと地塗りだけ。そんな単純な意匠なのに、何か心を揺さぶるものがあります。
次回の展覧会は2009年8月1日(土)からだそうで、どのような作品が展示されるのか今から楽しみです。
ただ公式サイトの記述によると、この高橋コレクション日比谷は2年間限定らしい。そんなこと言わずに永続的なギャラリースペースになってほしいところ。
で、次は有楽町から山手線で上野へ向かいます。