ナイト・ウォッチ
2006/04/23 21:18 - な行
はるか太古から続く光と闇の壮絶な戦い、という手垢にまみれまくったプロット。
しかしながら、本作はいくつかの点で他との差別化が図られていて、けっこう見れる映画になっていたんじゃないでしょうか。
- 光と闇の所属は運命的に定まっているものではなく、自らの意志で選択する、という設定。
- 光の側もその能力を最大限に発揮するために血を飲んだりする(豚のだけど)、という全編を覆うダークなイメージ。
- 任務遂行のためには一般人の生活や権利を軽んじるらしい、という光のサイドも普通の人間に対して決して優しくない点(公式ブログのロシアでの本作メガヒットのヒ・ミ・ツ(その1)になかなか興味深い記述があります )。
- 舞台は現代モスクワであるロシア映画、という馴染みの薄さ。
あと注目すべきは英語字幕。日本での上映なら消せよ、と最初は苦々しく感じました。
すいません私が浅はかでした。
字幕すらも映画演出の一部であったのには感心させられました。
女吸血鬼による誘惑の囁きのモーションタイポは実に良かったですね。
それにしても、掟破りのプロットにはかなり驚かされた。
ナイト・ウォッチのメンバーによる呪いの渦を消滅させる活躍と、アントンはイゴールが自分の息子であると気づき、イゴールが闇の側につく決心をするまでの展開は、前者が後者の引き金になるようなリンクの仕方をしていない。
災いを招く乙女の出現が最終戦争の前兆と言っておきながら、これはどうかと思います。
参考エントリー
光と闇の戦い
参考アフィリエイト
怪奇・SFを描いたロシア映画
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