山形スクリーム
2009/08/18 20:19 - や行
この映画の見るに値する点は成海璃子ただそれのみ。
竹中直人の人脈なんでしょうか。 石橋蓮司をはじめとする実力派。神戸浩をはじめとする個性派。 出演陣は身震いするくらい豪華なお歴々が大勢出ていてビックリです。
しかしこの作品。 ホラーコメディという括りになっていますが、ホラーにもコメディにもなってないんじゃないですかね。 ホラーなっていないのは、おそらく脚本の咎でしょう。 コメディになっていないのは、おそらく演出の瑕でしょう。 せっかくの役者さんたちがもったいない。
まあでも竹中直人はB級映画がとても好きなんだなぁということだけは感じられました。 あ、もしかして意図的にエド・ウッドが撮るような映画を撮ろうとしたのかなぁ?
でも、そんな残念な点を微塵に吹き飛ばす、とんでもない破壊力を持った美点がひとつあります。
冒頭にも触れましたが、それは成海璃子。
いやー成海璃子カワイイなぁ~。
元々とても整った美しい顔立ちの彼女です。むしろ整いすぎて趣に欠けると言ってもよろしいくらいの美貌なわけですが、今回、頬が少しふっくらして、魅力がさらに増したのではないでしょうか。
光笛を演じているときは眩しいくらいの光を放っていましたよ。 眉根を寄せた愁いを含んだ表情。顔のふっくらとした輪郭とその髪型の見事なマッチング。 完璧だ。
その可愛らしさには目を瞠らざるを得ない。 葛貫忠経の回想シーンでの舞うときの表情といい、落ち武者四人と成仏するときの表情といい、言葉にできぬ可愛らしさを一体どう説明したら良いというのか。 困惑気味の表情が実に魅力的だ。
成海璃子を見るだけで時間と金を費やす価値あり。 そういう点では観といた方がいい映画だと思います。
特に成海璃子ファンというわけではなかったんですが、ファンになりました。 こんなことなら「罪とか罰とか」も劇場観に行っとけば良かったと後悔しています。