サイレントヒル
2006/07/17 21:45 - さ・ざ行
ゲームやってないんで、ゲームがどんだけ恐いかは知りませんよ。
でも映画は全然恐くありません、困ったもんです。
突然の大音量で驚かすというアメリカンなホラーテイストを踏襲するのではなく、異形のモノに追いかけられる恐怖を表現しようと模索したらしい点は評価できますが、でもホラーを謳っておきながら、全然恐くないのは如何なものか、というのが正直なところ。
いかにも「ゲームが原作でーす」な、義務的なフラグ立てや突拍子もないアイテム入手に終始する展開。
セリフと幻視で過去の出来事(真実)を登場人物および観客に説明する安易な手法。
挙げ句の果てに「一番恐いのは人間の心」なんていう陳腐きわまりないテーゼ。
観客としてはシラける以外に一体どうしろと言うんでしょうか、製作者は?
セットの豪華さやVFXの緻密さなど、潤沢な予算のおかげで何とか鑑賞に堪えてますが、もし邦画だったら目も当てられない悲惨なモノになっただろうなぁ、と、痛感します。
リベンジ大虐殺で、それなりにカタルシスを得られるのも、すべてはセットとVFXの賜。
地下迷宮のダーク・ナースの群れには危うく噴き出しそうになりました。いやあアレは笑える。超笑える
あと、ハッピーエンドと見せかけて、実は母娘が未だ異次元に捕らえられたままという余韻を持たせるラスト。
そして、カッコいいエンディングの映像。
そこいらへんは、まぁ良かったかなぁ、って感じです。